
フランク・ゲーリー 建築の話をしよう
フランク・ゲーリー 建築の話をしよう
大学時代の女友達と三人で、十日間ほどスペインのバスク地方を旅しました。ビルバオとスペインバスクのサン・セバスティアンを拠点に、サン・ジャン・ド・リュズなども回ったのですが、このあたりは欧米からの観光客が多く、ヨーロッパ屈指のグルメの街と言われています。農産物や海の幸が豊かで、食いしん坊のグルマンたちには、魅力的な美味しいレストランがいっぱいあります。
私も含めた一緒に行った友人たちは無類の食いしん坊だったので、ピンチョス料理のバルをまわり、市場で食材を買ってゲストハウスで調理したり、ひたすら食べ物ばかりを追っかける旅行になってしまいました。旅の半ばを過ぎたあたりから、いささか罪悪感が…。
仕事と家族を置いて来た旅行です。少しは勉強せねばということで、研鑽のために、ちょっと行きにくい場所にある建築のプライベートツアーを申し込むことにしました。
フランク・ゲーリーやザハ・ハディット、サンティアゴ・カラトラバが設計したリオハのワイナリーを見て回るツアー。スペイン人が案内してくれる英語ガイドのツアーで、日本人の参加は初めてと言われましたが、中世の修道院のワインカーブでピクニックランチ付き。これがまた良くて…やはり女三人だと何をやっても、食い気が勝ってしまうようです。
フランク・ゲーリー 建築の話をしよう
フランク・ゲーリーがインタビュー形式で、自身の生い立ちや建築について語った本。
張りぼてなんじゃないかといささか疑心暗鬼だったビルバオのグッゲンハイム美術館。フィリップ・ジョンソンが二十世紀を代表する建築と称賛しただけあって、建築が社会に対して持つ力をひしひしと感じることができた素晴らしい美術館でした。
(京都府建築士会 京都だより2018年12月号掲載)



