柳宗民の雑草ノオト
ここ数年、友人がやっている寄せ植え教室に顔を出しては、気ままに植えて枯らすというのを何度も繰り返しています。
自宅のベランダは北向き、店がある事務所は、ほぼ陽が当たらないというかなり不利な条件なので、本人は仕方が無いといささか開き直っておりますが、人に言うと「植物に愛情がないのでは?」とか「向かいないのでは?」と言われてしまいます。それに懲りずに植え続けるのは、寄せ植え教室の先生曰く、枯れてへこんでもまた植えるそのハートの強さが、逆に植物を育てるのに向いているとのこと。
先生の寄せ植えマジックに、すっかりはまっている感じもするのですが、ちょっとずつコツがつかめてきて、水のやり方、日の当て方などを工夫したおかげで、前よりは随分とましになってきました。先日植えたハッカクレンは、今日現在まだ元気ですが、いつまで持ってくれるのやら…
「枯れるのもまた人生」なんて、最近はより一層、開き直って育てています。
柳宗民の雑草ノオト 柳宗民(文)三品隆司(画) ちくま学芸文庫 1188円
民藝運動を起こした思想家であり美学者の柳宗悦には三人の息子がありました。長男はインダストリアルデザイナーの柳宗理、次男が美術史家の柳宗玄、三男が園芸家の柳宗民です。植物とそれに関する随筆がまた巧妙で、雑草が好きな私にはたまらない本。植物ひとつひとつに挿絵がついていて三品隆司氏のボタニカルアートも素敵です。