輝ける都市/ル・コルビジェ
毎年3月に参加している建築家仲間の研修会の今年のテーマは、「ル・コルビジェについて」。
いつもは実務的な仕事と直結する内容が多いだけに、熱海で3日間研修所に缶詰になり、ひたすらコルビジェの話を聞き、議論するなんてアカデミックなのは、大学のゼミ以来。何か懐かしいようでもあり、スイッチの切り替えがうまくいなかいようでもあり…
ちょうどその時の講師が、今回コルビジェの世界遺産登録で奔走された山名善之先生でした。
初回のイコモス勧告は「不登録」、二度目は「登録延期」。「3度目の挑戦大丈夫ですか?」との私の問いに「まぁね。」なんて自信ありげに言葉を濁された先生でしたが、七月に飛び込んできたニュースは、たまたま少し話をかじっていただけに、なんともうれしい話題。しかも河出書房新社がこれに合わせたかのように、「輝ける都市」を出版するではないですか。早速仕入れて、店頭に並べております。
なので今回は思いっきり本の宣伝です。(笑)
輝ける都市/ル・コルビジェ 白石哲雄 監訳 河出書房新社 10,800円
「えっ、すでにあるのでは?」なんて思っている方。板倉準三訳の「輝く都市」とは、全く内容が異なる本です。日本に紹介されるのは今回初めて。文章に沿ったコルビジェのスケッチ、イメージフォトなど直観的に伝わる本です。豪華本にありがちな重版がかかるか微妙なラインらしいので、ご興味ある方はぜひお早めに。