一度は行ってみたい京都「絶景庭園」
京都は、年間を通して観光客が多く、人込みの苦手な私としては、観光シーズンは特に、京都市内をうろつくことが億劫になってしまい、親戚が遊びに来たいといっても、「春と秋はやめて…」なんて言ってしまいます。
そんな中、観光客もさらりと引けた初夏のころ、梅雨の晴れ間は気持ちよく、この季節を味わえるのは京都に住んでいる特権だなとひしひしと思うのです。まぁ、そのあとにやってくる茹だるような夏が京都の四季の強弱のようなもので、いろいろなことを感じさせてくれる日本の季節は、全くありがたいものだと思います。
そんな京都の季節感が味わえるものといえば、やはり庭です。
建築と庭の関係性というのは興味あっても庭単体というのは実は不得手で、勉強しなくてはと思っていたところ、友人のガーデンデザイナーに解説してもらいながら日本庭園を見る機会がありました。これがなかなか面白い。目から鱗とはよく言ったもので、新しい情報が入ると何気に見ていた寺社仏閣がまた違ったものとして見えるから楽しいものです。
コンセプトという概念がない時代、日本庭園が造ってきた精神性を込めた世界は、多くの人の共感を得ながら続いてきました。「なんかいい」という漠然とした思い、それが何なのか考えるために、静かな頃を見計らって庭を見るのは、京都に住む贅沢の一つだと思います。
一度は行ってみたい京都「絶景庭園」
私に庭解説をしてくれたガーデンデザイナー、烏賀陽さんの著書。庭の見どころ解説だけではなく、各寺院周辺のおすすめの店も掲載していたりして、庭ガイド本としておすすめ