北欧建築ガイド 500の建築都市空間
北欧建築ガイド 500の建築都市空間
ウクライナの戦争のおかげで、世界のニュースを良く見るようになったのは、ちょっと皮肉な話です。正常に動いていた世界が、ひょんなことから機能しなくなると、インフレや食料危機といった影響から、世の中が不安だらけになってしまう。特にヨーロッパのエネルギー問題は深刻なようで、環境を政策の基本にしていたドイツは、脱炭素と戦争制裁の狭間で毎日、議論が揺れています。地球温暖化と戦争で死んでいく人達の命、その二つを天秤にかけることはできませんが、ボロボロになっていくウクライナの街をテレビで見ていると、膠着した戦況が、やるせない気持ちにさせます。
私たちの建築業も相変わらず、資材は高騰・不足していて、コロナや戦争で、世界は良くも悪くもつながっているのだなと日々感じるのです。
ニュースの見過ぎでしょうか。今のヨーロッパが見てみいたいという思いに駆られています。今年、出版された北欧建築ガイドは、来年行われるコペンハーゲンのUIA大会を意識して出版されたのか、開催地のコペンハーゲン周辺の建築が掲載されていて、魅力のある建築がいっぱいで、旅心をそそられる内容となっています。
デザインという観点でしかみていなかった「北欧」。戦況が落ち着いたら、円安が少し収まったら、この本を片手に訪れたいものです。
(京都府建築士会 京都だより2022年8月号掲載)
北欧建築ガイド 500の建築都市空間
デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランドの173都市から500の建築を紹介する北欧建築ガイドの決定版。近現代の美術館、図書館、教会、店舗、役所、学校、ホテル等の名作から、サウナや公園、街路等の公共空間、野趣に富む伝統建築、注目の都市開発エリアまで、多彩な空間を1000枚超の写真で体験できます。