
西洋骨董鑑定の教科書
西洋骨董鑑定の教科書
もう十年以上、続けてリフォームをさせていただいているお宅があります。「これが最後のリフォームです。」と言って浴室と寝室の改修をしたのがきっかけで、次にキッチンをやり、和室に手を入れたりと、私とは、親ほど年の離れたクライアントさんですが、お互いに趣味が合うので、気が付いたら十年以上のお付き合いになってきました。このコロナの中、そのクライアントさんからまた連絡をいただき、家族団欒が増えたので、前から考えていた薪ストーブをどうしても入れたくなったとのこと。
「なんか楽しそうですね。」と引き受けて、冬を迎える前に、どうにか設置が完了。薪を入れて着火テストをしている間、新しい薪ストーブの空間に、今ある家具をどう再レイアウトしようか、床のラグを替えようか、椅子のファブリックやクッションも選び直そうか。時折、お互いの家族の話も織り交ぜながら、仕事とプライベートの境界線が曖昧な、心地よい時間を過ごすことができました。ほかの仕事をあまり知らないので、こんなことをいうのもなんですが、設計が誰かの人生に寄り添うような仕事であるということが、なんとなく誇らしく思います。
(京都府建築士会 京都だより2021年12月号掲載)
西洋骨董鑑定の教科書
欧米でベストセラーとなった骨董教本の決定版。興味があるかどうかは別にして、施主との会話には役立ちそうな本です。

