エアコン一台で心地よい家をつくる方法
エアコン一台で心地よい家をつくる方法
今年の四月から、改正建築物省エネ法が施行されます。小規模住宅についても、省エネに関する義務制度が創設されるので、クライアントに説明するため、改めて省エネ関係の資料を引っ張り出してきて、おさらいしているところです。ただ、この省エネの取り組み、五万キロ削減を目標にかかげた内容が、「○○の導入で○○%削減」といった内容になっていて、省エネタイプの機器を導入することで、エネルギーを削減できるという、割と人任せな目標になっています。
クライアントさんに説明するにも、「地球がほんと、危ないので是非、省エネタイプの機器を導入してください。」なんて説明したら、ちょっとやばい建築士と思われてしまいそうだし、説明用のビラだけ見せて形式的に説明したとしても、省エネに積極的に協力してくれるとはあまり思えず、どうやって説明したものかと考えていたら、ある設備設計をやっている方の話を思い出しました。快適な環境というのは、個人差があって、オフィスビルなど均一に空調してしまうと、寒い・暑いと意見が分かれてしまう。そこで、あえて、オフィス内の温度を不均等化し、フリーアドレスにすることにより、自分にあった快適な場所で仕事ができるようにして、省エネに取り組んだのだそうです。省エネは、使う人の快適性と連動している、そんな話でした。
気持ち良い家を作るにはどうしたら良いか、そんな説明がうまくできたなら、5万キロの目標にも、少しは貢献できるのかなと思って、本を読みながら、おさらいしているところです。
(京都府建築士会 京都だより2021年5月号掲載)
エアコン一台で心地よい家をつくる方法
私が知りたかった快適性の数値の話が載っていて、図解がわかりやすいので、説明用の本として利用できそう。