日本の神様 解剖図鑑
日本の神様 解剖図鑑
自律神経のバランスが悪いのか、最近よく寝れなくなっていて、少し休暇をとろうと思い、早めのお盆休みで二日間ほど、紀伊勝浦の中の島というところに行ってきました。
随分昔に、旅好きな友人に、海が見れて、温泉に入れて、あまり人がいなくて、一泊二日で行けるところって、どこかないと尋ねたところ、是非にと勧めてもらったのが、この紀伊勝浦。京都から特急はるかとくろしおを乗り継いで、所要時間五時間弱。遠くて、静かで、とても美しい港町です。
世界遺産にもなった、この周辺の熊野はその昔、京都に住む平安時代の貴族が熱心に信仰し、蟻の熊野詣と言われるほど、身分を問わず多くの人が、往復一か月をかけて六百キロの道のりを参拝したと言われています。
着いて早々、観光気分で熊野那智大社に向かいました。熊野古道と呼ばれる巡礼の道は、自然の荘厳さを兼ね備えていて、とても美しいのですが、京都市内を観光するように、ぶらぶら歩いて散策なんていうものではなく、その険しさは、予想以上。運動不足の私たちは、へろへろになりながら、中の島の宿に着きました。待っていたのは、太平洋の海に面した源泉かけ流しの壮大な露天風呂。きっと昔の人たちも、昼夜歩き続けて、こんな温泉に入り「生き返る~」なんて、絶叫していたのでしょうね。熊野詣には、癒しと蘇りの伝説が多く残っていると言われています。おかげで、その日、いつになくぐっすり眠れたのは言うまでもありません。
(京都府建築士会 京都だより2019年10月号掲載)
日本の神様 解剖図鑑
エックスナレッジ(建築知識)が出している解剖図鑑シリーズの一つ。解剖図鑑の神社やお寺版はすでにおなじみですが、八百万の神様が系統だてて解説してあってとても分かりやすい本。