
いいビル 国立京都国際会館
いいビル 国立京都国際会館
事務所のスタッフと一緒に、二・三か月に一度、建築見学をすることにしました。この企画は、スタッフにどこに行くかを提案してもらって、私がそれをダメ出しするところから始まります。初回のテーマは、京都のモダニズム建築。何度かのダメ出しのあと、ちょうど、京都国際会館の本を仕入れたこともあり、「モダニズムだったら、京都で一番はこれでしょう。」ということで、スタッフに直接アポをとってもらって、国際会館を見に行くことにしました。
ご案内いただいたのは、総務課の浜秋さん。耐震改修やバリアフリー改修で変わったところを解説していただき、大谷さんが最後までこの建築に、関わり続けた貴重なお話など伺いながら、フォトジェニック過ぎる建築を見ていたら、気が付いたら三時間経っていました。
「八月はビール飲み放題で花火が見れるイベントしますよ。」とのこと。スタッフとそのとき参加したみんな満場一致で、また国際会館に暑気払いに行くことに決定。古いけどピカピカに使われている建築を見ると、本当に心が躍ります。
スタッフの諸君、また、萌える建築見学会を期待いたしますので、どうぞ引き続き、お勉強よろしく。
(京都府建築士会 京都だより2019年8月号掲載)
いいビル 国立京都国際会館
京都国際会館は、丹下健三の右腕であった若き建築家・大谷幸夫が、戦後の公開コンペで最優秀作品に選ばれ、二〇一三年に亡くなるまで生涯かかわり続けました。全工事費の1%を芸術との協同に充てることを定められた画期的なこの建築は、それ自体がミュージアムのよう。家具のほとんどを手がけたのは、剣持勇。本書は、工事関係者や大谷・剣持を知る人々へのインタビューをまじえ、その魅力をあますところなく紹介しています。

