西九条唐戸町の家
明るい家
昼間でも電気をつけずに過ごせるようにする。住宅を設計するときに気をつけていることの一つです。京都の街中はウナギの寝床のような敷地が多くて、1階に光を取り込むのは、なかなか難しいといつも思います。そんな中、南と東に面した角地というなんとも楽しい敷地の依頼がきました。「明るくて、楽しくて、気持ちの良い家」そんなコンセプトで作りました。
サイディング
サイディングとは、建物の外壁に使う板のことを指します。日本では、サイディングというと既製品の外壁材のことを総称して呼びますが、「siding」は直訳すると「下見板」とか「壁板」。今回は、SOLIDというセメント本来の質感が特徴的な素材を下見張にして使用しました。年を追うごとに変化する素材は、家が育つ感じがして、なんとなく好きです。
ラフなフローリング
床材を何にするか?住宅を設計するときに、一番キモになるところだと思います。部屋のイメージがそこで決ってしまうと言ってもいい。今回、壁や天井をすっきりさせたので、ちょっと個性的な粗目のフローリングにしてみました。床の間の床柱は、住む人の哲学を表すと言った建築家がいましたが、床の間などの象徴的な空間がなくなった今、家で使う素材のひとつひとつが、住む人の個性を表すパーツだと思ったりもします。
勾配天井
2階の部屋は、できるだけ勾配天井にするようにしています。屋根裏の空間がもったいないのと、一番、家らしい空間のような気がして…