宇美の家
家の中心にある中庭
駅前の便利の良い立地で、北側と西側に狭い道路があり、人通りが頻繁にあるため、外からの視線が気になる敷地。
また南北にやや長い敷地なので、必然的に南の開口部も狭くなるような敷地です。
ある程度広さのある敷地でも、外部の環境から閉ざして設計したほうがいい場合があります。南向きであることは居室の最も良い条件として日本人は考えますが、全てが南向きである必要はありません。
たとえば、寝室は寝る部屋だと割り切れば北側でも差し支えないわけですし、朝日が入る東側は自然と目が覚めるので子供部屋に適しているともいえますし、家族が食事をするダイニングキッチンも午前中陽がさす東側のほうが気持ち良かったりします。
この住宅は南側から取り入れるのは、リビングダイニングだけですが、中庭を設けることにより、家全体に光と風を取り込んでいます。
太陽光発電をのせた省エネ住宅
南側に太陽光発電をのせるため、北と南にアシンメトリーな勾配の形の屋根をかけ、北側の屋根は、来訪者を迎え入れるやさしく柔らかな表情をもつように、少しRをつけました。外皮の断熱性能やHEMSを入れるなど省エネに配慮した設備となっています。
将来は平屋暮らし
内部は、将来は平屋のように1階で暮らせるように、家族のウォークインクロゼットやリビングの延長の二間つづきの和室(将来寝室)をもうけ、引き込む扉で部屋全体がワンルームになるようなつくりになっています。
2階の主寝室と子供部屋は、屋根の形を活かした伸びやかな天井と遠くにそびえる若杉山が一望できる外から見えないバルコニーがあり、明るく気持ちの良い空間となっています。